2014/04/29

ミシン業界の問題、販売チャネルと修理システム

ミシン業界って閉鎖的で何となく信用できない。多くの人がそう思っているのではないでしょうか。
店や販売ルートによってこれほど価格差のある商品もそう多くはありません。
そしてその価格差が消費者にとって納得のいくものであれば問題ないが、正直高い値段で買った人が「修理にすぐ対応してくれるから近くの販売店で買ってよかった」と何とか自分に言い聞かせているような気がします。そういう人は正当化するために人にも「そういう店で買った方がいいよ」と道連れを作りたくなる。そのおかげで価格の高い店舗の営業も続けていけるのだと思う。
修理なんて近くでやってくれなくても、配送すればいいのです。いまどき修理屋さんに送っても、数日でかえって来ます。

また、販売店よりメーカーの意向がかなり重視される業界である。ミシン以外の製品で今やそんなものはあまりない。
日本のミシンメーカーは部品を長く保持しない。一定の義理を果たす期間だけ持っている。
古い機種は「もうそれ部品ないので修理できないです」とすぐに新しいものを売ろうとする。
営業面や売り上げを考えると仕方ないと言う。それも一理あるが、それでいいのだろうか。

海外を見てみると古い機種の部品もすぐに見つかります。シンガーの70-80年前のミシンでさえ部品が購入できます。日本のメーカーは作ることはできるが作らないのです。
今でも昔のミシンを修理してくれる業者さんがいるので、修理が出来ないというのは嘘です。やらないという事になるのです。論理的な考え方のできる人、感覚的に鋭敏な人ならすぐわかります。

ミシンに限りませんが、継続的な事業活動と売上を確保するために、まだ使えるのにどんどん新しいモノを買うような仕組みが出来上がっています。
ただし、そういうのも結局は長続きしないです。
テレビも無理に地デジ化して多くの人が買い替えを迫られましたが、その後は全然テレビが売れていません。一気に売ってその後閑古鳥。
車も車検のシステムにより長年乗るとコストがかかるようになっているので、買い替える。ただし、今の若い人はあまり車には興味がないようです。昔のように若者が見栄で高い車に乗らなくなっただけ良くなったと思います。
さらに、パソコン、携帯・スマホなんかもソフトウェアなんかの問題で買い替えを迫られる事もあり、多くの無駄なゴミを地球に生み出しています。
少しだけ省電力化したものを売るために、エコという受けのいい言葉を使って巧みに商売をしています。何でもエコ・エコと軽々しく使う人は信用がなりません。
本当にエコというならこんなに多くの製品を莫大な素材とエネルギーを使って製造し、数年で壊れるものを売って買い替えさせ、大量のごみを発生させているのは、どう説明するのでしょうか。

私はどんな製品でも長く使えるものを買いたいです。そして、それを修理してでも使い続けたいのです。企業も継続的な売り上げを維持したいなら、明確な修理システム、メンテナンスシステムを作り上げて、定期的にその部分での利益を確保できるようにする。もしくは、消費者にとって魅力的なアタッチメントの販売や、買った製品をさらに進化させるためのアップデートの仕組みを作ればいいと思います。今あるものを生かしつつ新しく良くする仕組みです。
家のリフォームのようなものでしょうか。

ミシンの販売方法における構造的な業界全体の闇については伝説の“ミシンの迷信”でも10年ほど前に述べられた事だが、一部法的な措置によって変更・淘汰を余儀なくされた会社もあるものの、未だに直営や販売店、手芸店でモデルが違うという不透明な販売方法を用い、時間をかけて調べないとどれが同じかわからない。
そして普通の人はミシンだけを買うわけではないし、他の商品と同等に考える。そういう何でもない日常の比較から、この業界に対する不信感を持つ消費者は増える。これは何とか改善しないといけないと思うのは私だけでしょうか?

実際に私が考える改善提案にについて、次回書きたいと思います。

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