2014/04/27

ジャノメデザインとちょっとしたデザイン論

ジャノメを買うまでは私にとってのベルニナ期で、やっぱりミシンはベルニナが最高!  だと思っていた。
ただ、ジャノメのミシンを2台買ってみて、改めて日本のミシンメーカーや業界について考えてみた。ジャノメを買った後、私のミシン購入もいったん休止期間にはいるので、ここからは“ミシン業界”について自分なりに考えたことを数回にわたって書いていこうと思う。

今回はまずジャノメのデザインについて。

消費者の中に直営店や販売体制への不信感が根強くあるとはいえ、サポート面や部品入手のしやすさで本当にいいメーカーさんであるが、現在のジャノメミシンにはあまり興味がわかない。

ズバリ、デザイン的に欲しいと思うミシンがあまりないのです。

一時1950年代から70年代にかけて日本を代表するプロダクトデザイナーの小杉二郎さんがジャノメミシンのデザインをしていたらしく、自分が買ったエクセル815やHL2-350 などジャノメのミシンでもいくつか好きなものはあります。この2つに関しては置いていても雰囲気があり、見ていてもとても愛着の持てるものです。かつては良いデザインのミシンもありました。
ただし、他社と比べた場合デザイン的に欲しいと思わせるものは少なく、現行ミシンでは皆無に等しいです。性能面で興味はあるので使ってみたいのですが、デザインでの魅力が感じられません。

これには異論がある人もいるとは思いますが、私は今のジャノメのデザインが好きになれません。色使いが良くないのと、媚びているデザインが多い事、また全体的に必死な感じのするデザインで、「これどうですか?」みたいな。ズバリ自信がなく映るのです。他のものを真似たようでポリシーがなく、一本筋が通っていない気がします。

どんな服を着ていても、その服やテイストが好きで、高くても安くても古い服でも自信を持って着ている人は素敵に見えます。
服と全然色があっていないのに、行く場所にもそぐわないのに高級ブランドのバッグをいつも持っているなど言語道断、その精神性が嫌です。これは自信のなさからくる行動で、一番やってはいけないこと。
個人的には一番お金をかけるべきは靴。おしゃれは足元からという定番言葉に異論なし。
自分に合ったもの、好きなものを着るのが大事ということは、The Sartorialistという本(街中のファッションスナップの最上級のもの)を見てもらえればよくわかります。全体を理解するには本でみるのがいいが、ちょっと見したい人はWEBで同じものが見られるのでこら。
http://www.thesartorialist.com/

メモリア、メモリークラフト、センサークラフト、セシオ、CKなど全部をひとまとめには出来ないが、どれをとっても何か足りない。うーんという部分がどこかにある。色、柄、文字、線形、どこかにおかしい部分がありあます。
DC6030などグッドデザイン賞をとったものもいいとは思うが今一歩何か足りない。某海外ミシンのデザインを真似ているような部分もあり、デザインのためのデザインをしたミシンと言えばいいのか、何となく無理が見える。四角くてシンプルなのはいいが、左右のバランスが悪いのです。左が大き過ぎです。
(余談ですが)
個人的には、グッドデザイン賞は形骸化した運営母体のための賞だと思っているので、賞の評価を信用はしていません。他の認証機関や賞も似たり寄ったりだが(代表:モンドセレクション)、登録や申請にお金がかかるものに本当の評価が出来るのかと思うからです。

         
機能を優先させてデザインはされるべきであるが、それだけでは何か足りない。
私は色と形のバランスがよく、シンプルながらちょっとだけ捻りや遊びがあるものが好き。そしてそこにその人ならではのテイストがあればなお良い。
ジャノメは機能的に意匠を凝らした優れたミシンをいっぱい作っているのであるが、外観デザインという点で何か物足りないのです。シンプルでもなく、遊びもない。
具体的には80年代くらいまでは全体的に固く、90年代以降は丸みがあるので安っぽく見えます。
また時々、余計な色や柄がなぜかついていたりします。
例をあげるならセンサークラフト7100の”ゆびコン”のマーク、セシオの丸ラベルなんかを見た時は、、、、、、、、となってしまいました。(セシオ8200にはご成婚モデルなんてものもあります。)

その点で色をそぎ落として半分デザインを放棄したJUKIシュプール90なんかは好きである。もちろん98や25、30も白と青で自分の好みに近いし、シュプールは基本的に形状と色のベースが20年以上ほぼ変更がない。容易に変えないというのは私の好きなポイントとも合致する。コンセプトがはっきりしているのです。
そして、どうせデザインするならJUKIのHZL-11フルフルくらいやってほしい。これはいわゆるミッドセンチュリー・モダン系のデザインをミシンに持ち込んだようなもので、イームズのチェアとも合いそうです。このミシンは付属の別立てミシンライトやケースまで全体にテイストが統一されています。

だからデザインで選ぶなら、日本では間違いなくジャノメよりJUKIかブラザー。JUKIは工業用ミシンでもほぼ形状が変わらないし、そこが主力商品ゆえのアドバンテージがあるかもしれません。デザインの基本は引き算。これもまさしく真なのである。
ブラザーも全体的に統一感があり、筐体のバランスもいいです。

私が辟易したジャノメのデザインでもっとも強烈だったのが、この815用のフットコンのケース。リノリウムの床みたいな何ともダサい色。これを見るたびに、げんなりします。ボタンの赤もぼやけた悪い種類の赤です。
815はミシンのデザインがいいのにこういう細かい部分で手を抜いているのがわかります。

最後に改めて言っておきますが、私はジャノメのミシンそのものではなく、ジャノメのデザインが好きではないのです。
機能的に優れたミシンがあるのにデザイン面に弱点があると思います。

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